• 胃がんの症状と原因
• 胃がんの検査方法
• 胃がんの治療方法
• 食道がんの症状と原因
• 食道がんの検査方法
• 食道がんの治療方法
• 大腸がんの症状と原因
• 大腸がんの検査方法
• 大腸がんの治療方法

胃がんは、胃粘膜の細胞が「がん化」し、増殖を繰り返した状態です。
胃がんは、日本人に多いがんです。近年は死亡率も低下していますが、胃がんによって亡くなる方の数は高齢化が進んでいるため、横ばいです。

塩分の摂り過ぎ、野菜・果物の摂取不足、喫煙などが挙げられます。
またピロリ菌の持続感染は、慢性胃炎・萎縮性胃炎を招くことがあり、萎縮性胃炎の一部はがんへと進行します。

問診では、症状や既往歴などをお伺いします。
その上で、胃内視鏡検査、バリウム検査などを行います。また必要に応じて組織を採取し、病理検査を行います。

がんのステージに応じた標準治療があります。
がんの転移がなく、がんがあまり深くない場合には、内視鏡によって切除することが可能です。ただ、がんが粘膜の深くまで侵食している場合には、開腹手術が行われます。
がんの切除後は、必要に応じて化学療法を行います。

食道がんは、主に喫煙と飲酒を原因として食道に発生するがんです。特にお酒を飲んだときに顔が赤くなる人は、アセトアルデヒドを分解する力が低いため、食道がんのリスクが高くなります。
また、がんの中でも浸潤や転移が起こりやすいがんとして知られています。

飲酒と喫煙を二大原因とします。飲酒と喫煙、両方の習慣があると、発症のリスクはさらに高くなります。 また、熱すぎる食べ物・飲み物の摂取、逆流性食道炎による食道粘膜の炎症も、食道がんの発症リスクを高めるものと考えられています。

問診では、症状や既往歴、生活習慣（特に飲酒・喫煙）などについてお伺いします。
その上で、胃カメラ検査、バリウム検査などを行い、診断します。胃カメラ検査の際には必要に応じて組織を採取し、病理検査へとかけます。

早期の食道がんであれば、内視鏡を用いた切除が可能です。
進行している場合には、外科的な手術、化学療法などが行われます。

大腸がんとは、結腸・直腸・肛門に発生するがんです。粘膜から直接発生するがんと、ポリープががん化するものとがあります。
まわりの臓器へと浸潤したり、遠隔臓器に転移したりすることもあります。

肉食傾向、喫煙、飲み過ぎ、運動不足、食物繊維の摂取不足など、さまざまな要因が重なって発症します。
また、大腸がんや大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎・クローン病の家族歴がある方は、そうでない方と比べると、大腸がんのリスクが高くなります。

問診では、症状の種類や生活習慣、既往歴、家族歴などをお伺いします。
その上で、便潜血検査や大腸カメラ検査を行い、診断します。
便潜血検査は、大腸がん検診でも行われている簡易な検査です。スクリーニング検査としては非常に優れていますが、陰性であっても「大腸がんではない」ことの証明にはなりません。また陽性であっても、大腸がんと確定することができません。確定診断のためには、大腸カメラ検査が欠かせないのです。
また当院では、がん化するおそれのある大腸ポリープを、大腸カメラ検査の際にその場で切除することが可能です。

ステージ、初回治療であるかどうかによって、治療法が異なります。
粘膜の比較的浅いところに留まっている場合には、内視鏡による切除の対象となります。
一方で進行したがん、また早期がんの一部では、外科的な腸切除の手術が行われます。近年では、腹腔鏡による低侵襲手術も一般的になってきました。
また肛門に近い直腸がんの場合には、肛門からのがんの切除が可能になることがあります。
これら内視鏡・手術治療と、化学療法・放射線療法を組み合わせた治療が行われます。