便秘や下痢でお困りの方へ
便秘は消化管の症状の中でも身近なものであり、誰でも一度は経験しています。
一過性であることがほとんどですが、中には年中便秘という方もいらっしゃいます。またそうした方々のうちの一部は「体質だから」「ストレスのある仕事だから」と十分な検査・治療を受けていないという現状があります。
便秘は、腸内環境が良くない状態にあることのサインです。また、病気を原因としていることもあります。急に便秘・下痢になったという方だけでなく、便秘が続いている、便秘を繰り返しているという方も、お早目に当院にご相談ください。
便秘の症状
排便が2日に1回でも、逆に1日2回でも、便通異常や不快感がなければ特に問題ありません。 一般的に、「3~4日以上排便がなく、腹部に不快感がある状態」を便秘と呼び、検査・治療の対象となります。
- 3~4日排便がない
- 便が出たときもすっきりしない
- 便が出そうな感じがするが、トイレに行っても出ない
- 下剤を飲まないと排便できない
- 腹部の痛み、不快感がある
- 便が硬い、コロコロしている、たびたび切れ痔になる
便秘が続くと注意!危険な症状
以下のようなケースは、特に早期の受診が望まれます。
- 吐き気、食欲不振、体重減少を伴う
- 大腸がんの家族歴がある
- これまでなかったのに突然現れ続く便秘
- 下剤を飲まないと排便できない
- 血便、便潜血陽性
- 50歳以上である
便秘の原因は食べ物やストレス?それとも病気?
便の状態は、生活習慣が大きく影響しています。 また、大腸がんなどの病気を原因とすることもあります。
生活習慣(食べ物・運動)
水分や食物繊維の摂取不足、運動不足および肥満は、便秘の明らかな原因の1つとなります。
ストレス
ストレスによって自律神経が乱れると、大腸で痙攣を起こしたり、正しい蠕動運動が阻害されることから、便秘になることがあります。
病気
大腸がん
初期にはほとんど無症状の大腸がんも、進行すると便秘や下痢、血便、腹痛、腹部膨満感などの症状をきたします。 便秘や下痢を繰り返すケースも少なくありません。便が細い場合、便潜血検査で陽性が出た場合も要注意です。
糖尿病、甲状腺機能低下症、パーキンソン病など
糖尿病や甲状腺機能低下症(橋本病)、パーキンソン病の症状の1つとして、便秘になることがあります。
便秘の治し方
自分でできる便秘解消法
食事では、食物繊維を意識的に食事に取り入れ、水分は小まめに摂取するようにしましょう。
また、1日3食を決まった時間に摂る、(朝など)決まった時間帯に便意がなくても便座に座るといったことも大切です。
その他、毎日20~30分のウォーキングを行うことで、胃腸の蠕動運動の改善が期待できます。
病院での治療方法
まずは上記のような生活習慣の改善の指導を行い、必要に応じて便秘薬を処方します。
また、大腸カメラ検査などで原因となる疾患が見つかった場合には、その治療を行います。