胃もたれとは?
胃もたれとは、食べ物が適切に消化されず長く胃に留まることなどで起こる症状です。
「何となく胃が重い・気持ち悪い・苦しい」といったように言い表されます。
暴飲暴食、脂っこいものの摂り過ぎなどでも起こるため、比較的馴染みがありますが、中には疾患を原因として起こる胃もたれも存在します。
胃もたれが長く続く、食べ過ぎた・飲み過ぎたわけでもないのに胃もたれがあるというときには、お早目に当院にご相談ください。
胃もたれの原因
胃もたれの多くは、食事に起因して起こります。代表的なのは、食べ過ぎや飲み過ぎ、脂っこいものの摂り過ぎです。
また、ストレスや不規則な生活リズム、睡眠不足などによって胃の蠕動運動が低下したり、胃酸が過剰に分泌されることでも、胃もたれが起こります。消化管の蠕動運動は、年齢を重ねるほど低下していくものですので、若いときより消化が遅い・胃もたれがあるというのは珍しいことではありません。
その他、食べてすぐ寝る習慣も胃もたれの原因になります。睡眠中は消化機能が停滞するため、内容物が長く胃に留まり、翌朝の胃もたれにつながります。
胃もたれの原因となりうる疾患
胃もたれが起こる原因として、以下の疾患が関連している可能性も考えられます。
- 逆流性食道炎
- 食道がん
- 機能性ディスペプシア
- 胃潰瘍
- 十二指腸潰瘍
- 胃がん
- ピロリ菌感染症
胃もたれの検査
問診では、症状の有無や種類、食習慣・生活習慣などについてお伺いします。
その上で、以下のような検査を行います。
血液検査
炎症の有無、貧血の有無を調べます。
胃カメラ検査
内視鏡を口または鼻から挿入し、食道・胃・十二指腸の粘膜をカメラを介して直接観察していきます。炎症、潰瘍、がん、ポリープなどの病変を、早期のうちに発見することが可能です。
必要に応じて組織を採取し、病理検査を行います。また当院では、内視鏡を使ったピロリ菌検査にも対応します。
胃もたれの治療方法
胃カメラ検査で胃もたれの原因となる疾患が見つかった場合には、その治療を行います。
また、ピロリ菌検査で陽性であった場合には、除菌治療を行います。 特に原因となる疾患がない場合も、生活習慣の改善などによって、症状の軽減を目指します。
ピロリ菌除菌治療
異なる3種の薬を1日2回内服し、除菌を試みます。
一次除菌で失敗した場合にはお薬の種類を替えて二次除菌へと進みますが、二次除菌までに99%が除菌に成功します。
生活習慣の改善
暴飲暴食、脂っこい食事の摂り過ぎを控えましょう。食事の際は、ゆっくりとよく噛んで食べることを心がけましょうも大切です。
また、就寝前の食事は胃もたれを引き起こす要因となりますです。夕食の時間が遅くなったときには、量を控えめにとし、消化のよいものを食べるようにしましょう。
規則正しい生活リズムと十分な睡眠、適度な運動も大切です。
ストレス解消
ストレスは自律神経のバランス、そして胃腸の蠕動運動の低下を招きます。
ストレスを溜めないこと、溜まり過ぎないうちにしっかりと解消することが大切です。
胸焼け・胃もたれの時の食事
胸やけや胃もたれがある時は、辛いもの、脂っこいもの、味の濃いものは避けましょう。
胃の粘膜を刺激する可能性や、消化に時間がかかることがあるため、症状がなかなか治まりません。
刺激が少なく、消化の良い、以下のようなものがおすすめです。
- お粥
- 煮込んだうどん
- 白身魚
- 豆腐、納豆
- 半熟卵
- 鶏のささみ
- 赤身肉(皮はとる)
- 大根・白菜・ニンジンなどを煮込んだもの